神話

12星座の神話物語-ギリシャ神話 蟹座

蟹座の話はゼウスの子、英雄ヘラクレスの話である。

ヘラクレスはゼウスとアルクメネとの子供である。アルクメネは人間の女性の中でもこの上なく美しかったが、結婚しており、夫アムピトリュオンとの愛を守っていたので、ゼウスの寵愛にもなびく事はなかった。

そこで、なんとゼウスはアルクメネの夫アムピトリュオンが凱旋する前夜にアムピトリュオンに変身し、アルクメネの元を訪れ、太陽神に3日間太陽を登らせないように命じ、夜を三倍の長さにして一夜を共にしたのである。アルクメネは、ゼウスの子ヘラクレスと夫アムピトリュオンとの子イーピクレースを生んだのである。

この時からヘラクレスは生涯にわたってヘラの嫉妬と憎しみの対象となるのである。

最初は、生後8か月の頃、女神ヘラは、2匹のヘビを、寝ているベッドに放り込むのですが、ヘラクレスは片手に一匹ずつつかんで、素手で握りつぶしてしまいました。

ヘラのアルクメネに対する嫉妬と怒りはすさまじく、ヘラクレスを狂気の女神により精神を追いやります。その狂気の為に我が妻と子を殺してしまい、ヘラクレスは神々に許しを願い、下った神託に従い、その罪を償うためにエウリュステウス王に使え12の難業を果たすことになります。

このエウリュステウス王、本来は、ゼウスがヘラクレスの方を生まれた時に王にするはずだったのを嫉妬に狂うヘラが出産を遅らせ、王位にさせず、代わりに従兄弟のエウリュステウス王が王位を継いだのである。なので、本来はヘラクレスが王位を継ぐはずの王へ使えることとなってしまうのです。卑怯で臆病者であったエウリュステウス王はヘラクレスを恐れ、難題をふっかけてあわよくば殺そうとたくらんでいました。

英雄ヘラクレスの12の大業

12の大業のうち、蟹座のお話は2番目にあたるレルネア谷の沼地にいる怪蛇ヒドラ退治となっています。このヒドラ、9つの頭を持ち、猛毒を持っていて、首は切り落としても再生するほとんど無敵な大敵であり必死に戦っている最中に、ヘラは巨大な蟹を遣わし、ヘラクレスの脚をハサミで切りつける。のだが、あっさり片足で踏みつぶされてしまう。ヘラはその後、蟹を天にあげ星座にしたのでした。


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