神話

12星座の神話物語ーギリシャ神話 牡羊座

12の星座はギリシア神話に由来するエピソードを持っています。

牡羊座

雲から生まれたネペレーはボイオティア地方のオルコメノスの王アタマスと結婚し子供を二人もうけます。プリクソスとヘレの一男一女です。しかし、アタマスはその後、テーバイの王女として生まれたイノと再婚してしまいます。イノはアタマスとの間にレアルコスとメルケルテースという一男一女を生むのでした。イノは先妻ネペレーとの間に生まれた子供達を憎むようになっていきます。そして亡きものにしようと計画します。
イノは農民たちに作物の種をあぶらせて、作物が実らないようにしたのです。

それを怪しんだアタマスは、神に神託を仰ぎます。するとイノはまた策をこらし、アタマスが遣わした使者を買収し別の神託を伝えるのでした。「ネペレーとの間に生まれたプリクソスをゼウスの生贄に捧げるように」と。
アタマスは悩みますが、神託に従い、プリクソスを生贄に捧げることにしたのです。

アタマスは、プリクソスを生贄に捧げるため、山頂に連れて行きます。それを知ったネペレーは、助けるために「金毛の牡羊」に子供達を乗せて逃がしました。
プリクソスは、妹のヘレと共に「金毛の牡羊」の背中に乗り、空を飛んで逃げることに成功したのです。牡羊はそのままコルキスを目指し飛んでいましたが、妹のヘレは途中、牡羊の背から落ちてしまいます。プリクソスは嘆き悲しみながらも牡羊に乗り続けて、なんとか目指すコルキスにたどり着くことが出来たのでした。コルキスの王・アイエテスはプリクソスを迎い入れ、自分の娘であるカルキオペと結婚させる事にします。
プリクソスは無事にたどり着いた事を感謝し「金毛の牡羊」をゼウスに生贄として捧げ、その革を恩人となった妻の父であるアイエテス王に送りました。
アイエテス王は森の樫の木に革を打ち付け、眠らないドラゴン、セコヴィアに革を守らせたのでした。プリクソスは生涯を終えるまで、コルキスの地で過ごしました。そして、この「金毛の牡羊」が天に昇って星座になったと伝えられています。


人気ブログランキング